日本化學會誌
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Print ISSN : 0369-4208
紙の炭化に及ぼす無機物質の影響
立花 太郎
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1942 年 63 巻 9 号 p. 1053-1057

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抄録

紙に種々無機物質が附着してゐると非常に炭化し易くなる事は所謂“あぶり出し”によって親まれてゐる現像である.そこで濾紙に種々の無機物質を附着させて,これを電氣爐で徐々に加熱して行き,試片が次第に分解して行く模様を捩リ秤によつ追跡した結果次の3種の型式が存在する事が判つた.
I 分解温度に達すると一擧に分解して同時に着火する.
II 分解が緩慢に行はれ仲々分解し了らない.
III IIと同様であるが炭化物が着火する.
この様な現像はセルローズの炭化に對して無機物質が接觸作用をなすものと思はれる.

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© The Chemical Society of Japan
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