日本化學會誌
Online ISSN : 2185-0909
Print ISSN : 0369-4208
性ホルモンの研究(第一報)
去勢雄鶏に對する水素化芳香屬化合體の作用に就いて
藤田 愼三郎
著者情報
ジャーナル フリー

1943 年 64 巻 3 号 p. 250-256

詳細
抄録

性ホルモン及び此と關聯ある所謂ステロイドホルモンの分子構造を通覽するに,此等有効物質は何れも分子内に五員若しくは六員炭素環を有する水素化芳香屬のケトン,アルコール或はヒドロオキシケトンなる事を特徴とせるものの如し,依つて著者は此の點に着眼し,比較的簡單な分子構造を有し而も上述の條件を滿足する如き物質,例へぱボルネオール,樟腦,薄荷及びメントンに就き,去勢雄鷄に對する鷄冠發育作用を檢したるに,何れも僅か乍ら明かに男性ホルモンと同様の效果を示す事を認めた.

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top