日本化學會誌
Online ISSN : 2185-0909
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オレフィンの接觸重合反應の研究(第一報)
觸媒に就ての吟味
小泉 正夫
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1943 年 64 巻 3 号 p. 257-262

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抄録

エチレン及びプロピレンが常温に於てニッケル及び白金黒等の接觸作用によつて重合すると云ふFarkasの叙述は,正しくない.ニッケルは珪藻土に附着せしめて初めて重合促進作用を示すのであつて,この際重要な働きをしてゐるものはニッケルよりも寧ろ珪藻土である.即ち珪藻土のみでも徐々に重合反應を惹起せしめるのみならず,酸化ニッケルを附けた珪藻土は,ニッケル單獨の場合よりも却つて大きな重合促進作用を持つてゐるのである.

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© The Chemical Society of Japan
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