日本化學會誌
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オキシ酸に於ける旋光異常の解釋
II.林檎酸及び乳酸
都築 洋次郎
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1943 年 64 巻 3 号 p. 290-298

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抄録

第一報に於て酒石酸の旋光性異常を解釋せるときと全く同じ見解に基いて林檎酸及び乳酸とその誘導體に於ける旋光性異常-濃度,温度,溶媒による旋光性の變動-を合理的に解釋することができる.これによつて肉乳酸は内容的にl乳酸と呼ぶべきであるといふことが判明した.
d-乳酸の亞鉛アンモニウム鹽の水溶液に就いて旋光性に及ぼす濃度及び温度の影響を調べた またd-乳酸エチルの旋光度に及ぼす溶媒,濃度及び温度の影響を實測した.尚ほ乳酸エチルが或る種の溶媒中にて異常分子量をもつことを示した.

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