日本化學會誌
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貝類,甲殻類並に棘皮動物の脂肪性物質中の不鹸化物,殊にステリンに就て(第七報)
カキ脂肪性物質中のステリンに就て
松本 太郎外山 修之
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1944 年 65 巻 4 号 p. 310-312

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抄録

(1) カキ0strea gig〓s Thunbergの脂肪性物質中のステリン成分として融點144~145°, [α] D-53.0°,〓酸エステルの融點154~155°, [α] D-55.0°なるステリン(F2)を分離した.此のステリンの水素加成物はスチグマスタノールにあらずして寧ろブラシカスタノールと同一物ならむかと認められた.
(2) 現在まで著者の研究した處によると嚢に本研究第二報に於てシジミより得たるコルビステリン(F4),第六報に於て得たるシジミのステリン(F2)及び恐らく第三報に於て得たるメレトリステリン(F2)も其の水素加成物は恐らく同一物にしてブラシカスタノールにあらざるかと同一物と認められる.而してシジミのステリン(F2)は恐らく主としてブラシカステリン自體より成るものでないかと考へられる

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