1959 年 80 巻 7 号 p. 701-706
前報の方法をやや改良して表題の研究を行ない,銅,ニッケル,亜鉛において得た前報の結論を銀,パラジウム,ロジウム,白金についても導いた.すなわちこれらの金属についても1~2本の吸収帯を明らかに認め,とくに1580cm-1付近に認められる強い吸収帯がギ酸イオンの赤外活性の吸収帯において,強度最大のものに相当すること,またこれを他の原因に帰し得ないなどの理由から,ギ酸は金属にギ酸陰イオンとして解離吸着すると推論した.これはRientickerおよびわれわれのギ酸の接触分解の機作からの推論と一致する.
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