1959 年 80 巻 8 号 p. 859-862
本報では北海道西南部・渡島半島にある温泉のうち,位羅番号1~6,13~19の32泉源について分析結果を記し,個々の温泉および地域的特徴を考察した。この地区の温泉は,一般に蒸発残留物が多く,Na+,Cl-が主成分で,CO22-,HCO3-もかなり多量に含有するものが多く,またしばしば炭酸塩を主成分とする温泉沈積物を生成しているのが特徴である。一般的にみると,これらの温泉でも化学成分の起源は,火山性発散物が主要な役割をしているとみるべきで,化石水,海水であるとするのは無理であると考える。
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