日本化學雜誌
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接触的水素化による分子の開裂に関する研究(第25-26報) (第25報)芳香族ニトリルの水素化におけるオルト効果(その1)
渡辺 健一
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1959 年 80 巻 8 号 p. 921-923

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抄録

ケイソウ土を担休とするニッケル・銅混合触媒を用いて芳香族ニトリルを気相で接触的に水素化すると,適温においてニトリル基はメチル基とアンモニアに開裂する。この反応に対する置換基の立体効果について検討し,オルト位置にある置換基がニトリル基の水素化開裂反応を妨害することを明らかにした。本報ではニトリル基の両側のオルト位置に置換基をもつ化合物として 2,6-ジメトキシベンゾニトリルおよび 2,4,6-トリメチルベンゾニトリルの水素化を試み,その結果二つのオルト位置置換基の影響が非常に大きく複雑であることを明らかにした。

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