日本化學雜誌
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ウランのボーラログラフ分析法(第6報)亜硝酸イオンおよびバナジン酸イオンによるウラニルイオンの触媒波
村田 寿典
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1960 年 81 巻 11 号 p. 1695-1700

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抄録

酸性溶液中のウラニルイオンの第1波の限界電流は亜硝酸イオンまたはバナジン酸イオンの共存によって増加する。この限界電流の増加は電極表面で生成された5価のウランとこれら共存イオンとの酸化還元反応に基づく触媒波電流によるものであると考えられる。この触媒波電流におよぼす水素イオン,ウラニルイオン,亜硝酸イオン,バナジン酸イオン,共存アニオン,極大抑制剤,温度および水銀だめ高さの影響について検討を行なった。また触媒波の反応機構についての考察を行なうとともに亜硝酸イオンと5価のウランとの見かけ上の2分子反応の速度定数および活性化エネルギーを測定し,66sec-1(mol/l)-1(20℃)および14.9kcal/molの値を得た。

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