1960 年 81 巻 11 号 p. 1690-1695
pH3.0~4.5の範囲で硫化水素による水酸化第二鉄の還元速度を測定しpH,酸の種類,共存イオン,水酸化第二鉄の表面積,温度などが反応速度にどのような影響を与えるかをしらべた。この反応の機構として,液内部から水酸化第二鉄表面への硫化水素の拡散,水酸化第二鉄表面付近における溶存Fe(III)と硫化水素の反応の2段階を考え,水酸化第二鉄表面付近の反応に対するPH,共存イオンなどの影響を検討した。その結果,pH,共存イオンなどがFe(III)の濃度にいちじるしい影響を有することが明らかとなり,これらの結果から導びかれた反応速度式により,得られた実験事実がよく説明できることを見いだした。
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