日本化學雜誌
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還元分解の研究(第14~16報) (第15報)2-アリールテトラヒドロフランの接触還元分解
三井 生喜雄斎藤 秀世
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1960 年 81 巻 2 号 p. 289-291

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抄録

2-フェニルテトラヒドロフラン, 2-トリルテトラヒドロフランを合成し, パラジウム炭および ラネーニッケルを触媒として常温常圧で接触還元し 4-フェニルプタノール, 4-p-トリルプタノールを得た。このことは多くのテトラヒドロフラン誘導体が接触還元に対し安定であるのに反し 2-位置にアリール基が存在するときは容易に水素添加分解を受けることを示し, その原因ならびに機構につき論じた。さらに同じ機構により 2-アリールジヒドロベンゾフランが水素添加分解を受けること, および 2-ビニル-, 2-イソプロベニル-テトラヒドロフランまたはジヒドロベンゾフラン誘導体では水素添加および水素添加分解が同時に起ることを説明した。

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