1960 年 81 巻 5 号 p. 744-747
前報に引きつづき本報では各種支持電解質でのニッケルおよびコバルトイオンの四分波電位,せん移時間定数,還元電子数などを測定するとともに,ポリアクリルアミド(PAA)またはゼラチンの共存が波形におよぼす影響についてしらべた。その結果,ゼラチンについては,通常波形が良好になり,還元波が負電位に移動するなどの現象が観察されたが,PAAについては,なんら影響は認められなかった。ニッケルおよびコバルトイオンの定量には0.1N塩化アンモニウム・アンモニアまたは0.05%ゼラチン共存の0.1N塩化アンモニウム・アンモニア支持電解質が適しており,それぞれのイオンの濃度とせん移時間の平方根との間に比例性がみられた。
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