日本化學雜誌
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0°K気体オレフィン分子エネルギーの構造補正経験則
藤本 武彦新宮 春男
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1961 年 82 巻 8 号 p. 945-948

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抄録

前報において確立した (n-1) 個の炭素・炭素結合によってへだてられた共有結合間不安定化エネルギー項 R=20.48/4nkca1/mo1およびその修正パラメーターが 0°K 気体オレフィン炭化水素においてもそのまま成立し,その際 C=C 結合は単に C-C 結合 2 個が並列に存在するとして取り扱ってよいことを本報で明らかにする。すなわち 0°K オレフィンの分子エネルギーの異性化変分 ΔH は,パラフィンの場合の構造補正経験式に 2 個のパラメーター Z と YFを加えた次式によって示される。
ΔHi(0°K気体オレフイン)={ΣZ+Σ YF+ΣY+ΣX}iso-n+{ΣRn(n≧3)}iso-n kca1/mol ただし, Z(=-1.57 ± 0.21kcal/mol) は二重結合の炭素原子上に新しくアルキル置換塞を異性化導入する場合の分岐形式配分項, YF(=-3.52 ± 0.21kcal/mol) は二重結合の炭素原子を分岐点とする Y 型分岐 (=C<)に対する分岐形式配分項である。 本方法によるヘキセンまでの全異性体 24 個に対する異性化エネルギー計算値の平均誤差は ±0.24kcal/mol である。

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