日本化學雜誌
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高級飽和脂肪酸 2 成分系の X 線回折
佐口 みどり浅田 栄一
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1961 年 82 巻 8 号 p. 958-962

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抄録

直鎖状高級脂肪酸混融 2 成分系の長面間隔の変化は炭素数が 2 個異なった系列についてはくわしくなされた例があるが, 2 個以上異なった場合について系統的にくわしく測定された例がない。著者らは X 線回折により炭素数が 2 個ないし 10 個異なる 2 成分系, C12-C22, C14-C22, C12-C18, C16-C32, C12-C16, C14-C18, C18-C22, C16-C18 について測定を行ないその結果を相の変化と結びつけて説明しようとした。
実験の結果混融した 2 成分からなる固溶体の存在および等分子化合物と思われる生成物の存在を確認することができた。固溶限界について炭素数の差とそれの間に関係のあることが認められた。またその化合物の長面間隔は系を構成している 2 成分の脂肪酸の長面間隔の平均にひとしい長面間隔をもつことがわかった。それらを用いすでに報告された凝固点測定から得られたデータを説明することができる。その他二,三の観察された事項について述べる。

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