重合度の異なるエチルセルロースのテトラリン希薄溶液について誘電分散の臨界周波数,νc (kc/sec) を室温から約 100℃ の間にわたって測定した。30℃ における各試料の極限粘度,[η] (dl/g) と νc の間には
log[η]=0.85-0.53 log νc
なる関係のあることが認められた。
また,誘電分散における緩和の活性化エネルギーは低温度領域では, 4.5kcal/mol 前後で,測定溶液の濃度の違いを考慮するとビニル重合体よりも大きな値をもち,重合度によってほとんど変わらない。高温部では,みかけの活性化エネルギーは急に大きくなる。これらの結果にもとづいて,ビニル重合体との誘電的性質を比較した。
この記事は最新の被引用情報を取得できません。