日本化學雜誌
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イオン交換法によるベルベリンとパルマチンの分離
渡辺 兵蔵
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1962 年 83 巻 1 号 p. 51-54,A4

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抄録

ベルベリンおよびパルマチンのヨウ化物は水に難溶であるが,これを陰陽両イオン交換樹脂とともにふりまぜると,溶解現象がおこり,アルカロイドは陽イオン交換樹脂に吸着される。この原理を用いてカラム法によりベルベリンとパルマチンの分離を試みた。ヨウ化ベルベリンおよびヨウ化パルマチンの一定量を少量の水に懸濁したものに,弱酸性陽イオン交換樹脂(DuoliteCS-101,NH4形)と強塩基性陰イオン交換樹脂(AmberliteIR-410,OH形)を1:3(重量比)の割合で加え,40℃で30分間かきまぜた。陰陽両交換樹脂は比重および粒度差を利用して逆洗法により分離したのち,陽イオン交換樹脂のみガラス管に充てんする。カラムは水で洗ったのち,塩化アンモニウム(1N)を通じてパルマチンを,炭酸ナトリウム(1N)でベルベリンを溶離し,電流滴定法により各アルカロイドを定量した。

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