白金,ロジウム,パラジウム,金などの貴金属中に含まれるイリジウムを非破壊的に定量する放射化分析法を検討した。これらの試料を2時間程度照射すると比較的短い半減期をもつ放射性核種のみを生じ,イリジウムのみは長寿命の半減期(74.4d)をもつ192Irを生ずる。適当な冷却期間をおいて短寿命の放射能の消滅をまって,γ線スペクトロメトリーを適用して192Irの各光電ピークを比較標準と比較して定量した。この方法は結果を得るまでに長時間を要する欠点はあるが,非破壊的に行なえる特徴をもっている。
この記事は最新の被引用情報を取得できません。