日本化學雜誌
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パラジウム-水素系の収着モデルの実験的証明
鈴木 貞雄鈴木 邁
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1965 年 86 巻 2 号 p. 176-179

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抄録

前報1)でパラジウムの表面状態を考慮に入れた新しい収着モデルを提出し,理論的に等温式X=SPe+〓を誘導した。等温式の第1項はパラジウム表面に吸着された分子状水素量を表わすが,パラジウム試料の比表面積Sに比例して増減することを示し実測結果ときわめてよい一致をみた。また,同一収着温度でもα, β2相の共存する収着等温線水平部の圧IIはモデル比表面積Sによって変化することを誘導した。しかしこのモデル比表面積Sは実測収着量を基礎に収着モデル機構に導入したもので実測的検証を受けていない。著者はBET法によるパラジウム試料の比表面積測定を行ないモデル表面積SがBET表面積∑と同一であることを認めた。さらに水素収着時におけるパラジウム試料のX線回折を行ない, α溶解度が試料の表面状態に依存することを明らかにした。

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