日本化學雜誌
Online ISSN : 2185-0917
Print ISSN : 0369-5387
ISSN-L : 0369-5387
タリウム(III)-キシレノールオレンジ錯体を利用するヒドロキノンの間接吸光光度定量法
酒井 堂兆
著者情報
ジャーナル フリー

1965 年 86 巻 2 号 p. 217-219

詳細
抄録

過剰のタリウム(III)によるヒドロキノンの酸化とキシレノールオレンジを用いる余剰のタリウム(III)の吸光光度定量法とに基づくヒドキノンの間接定量法を得なった。
2N酢酸溶液5mlで酸性としたヒドロキノン溶液にヒドロキノンの約2倍量の硝酸タリウム(III)を加える。これを沸騰水浴中で30分間熱し,流水で冷却し25mlメスフラスコに移す。1×10-3mol/lキシレノールオレンジ溶液4mlを加えて標線まで水を加える。この溶液の吸光度を試薬ブランク溶液を対照液として518mμで測定する。
本法によって5~55μgヒドロキノンが平均誤差±1.5%で定量できろ。反応の感度は0.005μg/cm2である。上記の条件で誤差の原因と思われるヒドロキノンの空気酸化はほとんど無視できる。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top