日本化學雜誌
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塩基性炭酸亜鉛から生成した酸化亜鉛の毛管構造
宇津 木弘田宮 幸造
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1965 年 86 巻 7 号 p. 699-704

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抄録

塩基性炭酸亜鉛(2ZnCO3・3Zn(OH)2・H2O)の熱分解から生じる酸化亜鉛(ZnO)の生成過程,およびその毛管構造をその分解速度,粒度変化, X線回折像,赤外吸収スペクトルにより検討した。粒度測定は吸着法, X線小角散乱法を併用した。分解はすみやかな界面を形成しながら内部へと進み,分解過程では水,ニ酸化炭素が同時に放出され特別な中間体を形成しない。生成酸化亜鉛微粉体は小径粒子が2次的空孔をつくりながら聚合した粉末からると認められた。特定処理温度(216°C-314°C)で処理した試料の0°Cエタノール等温線は変曲点をもつ階段的等温線を示し,それ以外の温度で処理した試料および原試料ではBET分類によるII型等温線を示した。

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