日本化學雜誌
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スルホン酸スルホニウム化合物の合成と性質
橋本 嗣夫大久保 捷敏北野 尚男福井 謙一
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1966 年 87 巻 10 号 p. 1069-1073,A60

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抄録

各種ウフッ化スルホニウム化合物と数種のスルホン酸カリウムとをエタノール・水溶媒申で反応させることにより新しい各種のスルホン酸スルホニウム化合物を合成し,その性質を調べた。これらのスルホン酸スルホニウム化合物は一般にクロロホルムには難溶性であるが,低級脂肪族アルコール,グリコールおよび低級ケトンにはよく溶解する。ある種のスルホン酸塩はテトラリンおよびクメンの液相酸素酸化において注目すべき触媒性能を示し,またその酸化生成物はそれぞれ相当するヒドロペノけキシドであった。テトラリンおよびクメンの液相酸化においてα-ナフタリンスルホン酸トリn-ブチルスルホニウム,α-ナフタリンスルホン酸トリフェニルスルホニウム,α-ナフタリンスルホン酸トリフェニルスルホニウムおよびd-ショウノウ-10-スルホン酸トリフェニルスルホニウムがすぐれた触媒活性を示すことが認められた。

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