日本化學雜誌
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2,4,6-トリクロル-3,5-ジフルオルアニリンとその誘導体
石川 延男藤井 勲
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1966 年 87 巻 10 号 p. 1089-1092,A60

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抄録

sym-トトリクロルトリフルオルベンゼン(1)はアソモニア,メチルアミンまたはジメチルアミンと反応し,フッ素の1ないし2原子が選択的に求核置換され,2,4,6-トリクロル-3,5-ジフルオルアニリン(I),2,4,6-トリクロル-5-フルオル4,3-フェニレンジアミンまたはこれらのN-メチル誘導体を生成することを知った。これらをヨウ化水素酸および赤リンとともに加熱すれば脱クロル反応が起り,3,5-ジフルオルアニリソあるいは5-フルォル-1,3-フェニレンジアミンが得られた。IはまたアニリンともDMSO中で加熱することにより縮合した。
IIをジアゾ化し,2-ナフトールまたはジメチルアニリンとカップルさせてアゾ色素を得,その吸収スペクトルを測定した。そのほかIIの誘導体として2,4,6-トリクロル-3,5-ジフルオルフユニルヒドラジンとアセチルアセトンまたはアセト酷酸エチルを縮合させ,ピラゾールおよびピラゾロン化合物を得た。

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