日本化學雜誌
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シアノニッケル錯体を触媒とするブテン類の異性化と水素化 配位子の影響
鮫島 浩水田 泰一管 孝男
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1968 年 89 巻 11 号 p. 1028-1031

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抄録

シアノニヅヶル錯体のシアソ基を部分的にピリジン,トリフェニルホスフィソ,あるいはo-フェナントロリンなどの配位子で置きかえた錯体が,水素化ホウ素ナトリウムの共存下,プテソ類の異性化およびプタソへの水素化反応の触媒となることを見いだした。
両反応の起こりやすさは配位子の種類によって支配され,たとえば,1,10-フェナントロリンは水素化を促進し,トリフェニルホスフィソは,1-ブテンよりcis-2-プテンへの異性化を優先した。そこで,中間錯体の単離,光学スペクトルの測定,あるいはアルカリの添加が異性化速度におよぼす影響などを調べ,主として反応選択の機構を考察した。

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