日本化學雜誌
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種々な支持電解質溶液中におけるチタン(IV)の電極反応速度定数の測定
田中 一好守永 健一中埜 邦夫
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1968 年 89 巻 11 号 p. 1060-1062

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抄録

初期のI-Fポーラログラフにおいて用いられた回転スイッチのかわりにチョッパーを用いて改良した1-Fポーラ揮グラフ装置を製作した。この回路の周波数は25から100c/sまで変えることができた。高い周波数の場合,ク形波ポーラログラフィーに対する松田式からピーク電流と速度定数との関係を導いた。測定したピーク電流から,この式を用いて計算した種々の支持電解質中の亜鉛(II)の速度定数は交流インピーダンス法により測定した値とかなり一致した。したがって,本回路は準可逆の電極反応速度定数を測定するのに有効であると考えられる。この方法を種々の酸の溶液におけるチタソ(IV)の速度定数を測定するのに用いた。えられた結果のいくつかの値はつぎのようになる。酒石酸(1xnol/l)ではksは2.26×10-3cm/sec,硫酸(8mol/l)では3.99×10-3cm/sec,シュウ酸(0.1rnol/l)十臭化カリウム(0.2mol/l)では6.66×10-3cm/secである。

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