日本化學雜誌
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テトラヒドロフラン中の塩化アルミニウムの溶存状態
脇 博彦上村 信行芳尾 真幸石橋 信彦
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1968 年 89 巻 11 号 p. 1063-1066

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抄録

塩化アルミニウムのテトラヒドロフラソ溶液中の溶存状態をy瀦陰イオン交換法,電気伝導度法および紫外吸収スペクトルの観察により調べた。またこれらアルミニウム錯体は溶解後,24時間では二量体Al2Cl0±16±1,96時間後では単量体AlCl0±13±1であることが陰イオン交換法で知られた。溶解直徐にはさらに高次の重合体の存在する可能性もあるが,アルミニウム原子を結ぶ塩素ブリヅジはテトラヒドロフラン分子により次第に切れて単量化する傾向にある。吸収スペクトルの紫外領域における複雑な経時変化から,AI-CI錯体組成の変化のみでなく,テトラヒド挺フラン分子の分解変化なども生じていると考えられる。

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© The Chemical Society of Japan
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