1968 年 89 巻 12 号 p. 1230-1235
アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル系ポプコソ重合について研究した。以下の実験で,ポプコン重合は窒素気流中55℃で行なわれた。“種”はアクリル酸n-ブチル(n-BA),アクリル酸メチル(MA),メタクリル酸n-ブチル(n-BMA),スチレンとエチレングリコール,ジアクリル酸エステル,ジエチレングリコール,ジアクリル酸エステル,エチレングリコール,ジメタクリル酸エステル,ジエチレングリコール,ジメタクリル酸エステル,ジビニルベンゼソとの組み合わせでつくった。これらの種を用いて,n-BA,アクリル酸イソブチル,アクリル酸n-プロピル,アクリル酸エチル,MA,n-BMA,メタクリル酸イソプチル,メタクリル酸エチル,MMAなどがポプコン重合された。これらのポプコン重合の難易およびポプコン重合物の生長速度が測定された。ポプコン重合はジフェニルピクリルヒドラジルが存在していても起こった。実験結果からポプコン重合は,網目の内部に埋蔵されているラジカルによって開始され,生成するポリマーの圧力によって網目が切断されてラジカルが新生し,反応が促進されることがわかった。このラジカル新生の難易は網目の分枝度に依存するように思われる。
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