日本化學雜誌
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N-ビニルイミダゾール化合物の合成とビニル化の位置
沢 夏雄岡村 茂保田 昌宏
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1968 年 89 巻 12 号 p. 1239-1243

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抄録

加圧アセチレンとイミダゾールとの付加反応を主としてジオキサン-2-プロパノール混合溶媒中で行ない,多くのN-ビニルイミダゾールを合成した。そのさい,4-位に置換基を有するイミダゾールからは互変異性により二つのN-ビニル異性体からなる異性体混合物が生じたので,各異性体を単離し,水素化によりN-エチル体としたのち,ニトロ化物を経由し,α-アミノ酸へ誘導して各異性体の置換基位置を決定した。一方,このようにして置換基位置が明らかにされた各異性体のNMRスペクトルと,それらのニトロ誘導体の紫外吸収スペクトルを検討し,おのおののスペクトルにより置換基位置の決定が,この場合簡単に行なえることを確かめた。

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