イソプレンから容易に合成されるハロゲン化プレニルを種々の触媒を用いて反応させ, 二量化物の主成分の構造を確認した。
ハロゲン化プレニルが種々の溶媒中で酸触媒により反応し, 二量化物, 三量化物などがえられた。とくに触媒として塩化亜鉛, 溶媒として四塩化炭素を用いた場合には, 二量化物が収率よくえられた。反応生成物中の二量化物の主成分は, ガスクロマトグラフィー, ハロゲンの定量, 赤外吸収スペクトル, 核磁気共鳴スペクトルなどを併用し, その構造を確認した。
塩化プレニルの場合には, 蒸留の結果, 二塩化ラバンジュリルが主成分であった。 しかし, 臭化プレニルの場合には, 臭化ラパンジュリルであった。これは, 臭化プレニルの場合にも, 蒸留前の反応生成物中には, 主として二臭化ラバンジュリルと推定される物質ができているのであるが, この化合物は熱に対して不安定で, 蒸留のさいの熱により脱臭化水素化して, 臭化ラバンジュリルに変化したものと思われる。
この記事は最新の被引用情報を取得できません。