日本化學雜誌
Online ISSN : 2185-0917
Print ISSN : 0369-5387
ISSN-L : 0369-5387
コブシの種子の脂肪酸ならびに不ケン化物
広瀬 正克佐藤 泰夫萩谷 彬
著者情報
ジャーナル フリー

1968 年 89 巻 9 号 p. 887-889

詳細
抄録

コブシの種子の脂質をメタノール - 水酸化カリウムでケン化をして, 不ケン化物とケン化物とにわけた。ケン化物はメタノール-濃硫酸でメチルエステルに導き, ガスクロマトグラフィーにより成分の同定を行なった。その結果ケン化物はC16F0, C16F1, C18F1, C18F2, の少量の C14F0, C18F0, C18F3 の脂肪酸を含むことがわかった。
また不ケン化物は薄層クロマトグラフィーを行なった結果数個のスポットがみられたので, カラムクロマトグラフィーにより分離, 精製を行ないガスクロマトグラフィーなどにより同定した。その結果不ケン化物は, β-シトステリンを生成分とするステロイドと, 少量の 16-ヘントリアコンタノンと 16-ヘントリアコンタノールの存在することがわかった。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top