日本化学会誌(化学と工業化学)
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三フッ化ホウ素を触媒とするインブチレンによるフェノールのアルキル化反応
米田 徳彦中 敦士大塚 博青村 和夫
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1972 年 1972 巻 12 号 p. 2385-2390

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抄録

BF3を触媒とするインブチレンによるフェノールのアルキル化反応において,生成物の組成の経時変化を,反応温度10~75℃,触媒量4×10-3~2×10鱒2BF3/フェノールモル比で詳細に観察した結果,比較的隠和な反応条件下では反応初期にはフェノールの酸素アルキル化物がまず生成し,ついでオルトアルキル化物が生成してくること,フェノールの酸素ならびにオルト位にアルキル化されたかブチル基は容易に別のフェノールあるいはアルキルフェノールのオルト位あるいはパラ位に転位し,この転位は触媒量の増加,反応温度の上昇によって加速されること,パラ位にアルキル化したかブチル基の転位はほとんど起こらないこと,したがって,反応の経時とともにp+ブチルフェノールが次第に増加し,最終生成物となることなどを明らかにした。

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