日本化学会誌(化学と工業化学)
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アルミナ-モリブデナ触媒への酸化コバルトの添加効果
石井 康敬二階堂 朝夫松浦 郁也小川 雅弥
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1974 年 1974 巻 12 号 p. 2255-2259

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抄録

CoOの添加量を変えた-連のAl2O2-MoO3-CoO,MoO3-CoO触媒を共沈法により調製し,AI2O2-MoO3触媒へのCoOの添加効果を検討したgA12O2-MoO3-C。0触触とMoO3-CoO触媒のアンモニア溶出実験から,A12O2-MoO3-CoO触媒では添加CoOは一部のMoO3としか結合せず3%のCoO添加で触媒中で形成される複合酸化物CoMQO4量は一定となったが,MoO3-CoO触媒においては添撫CQOは定量的にMoO3と結合しCoMo04に相当する複合酸化物を形成した。一方,1-ブテンの両触媒による異性化反応においては前者はCQOの添加により異性化は促進されたが,後者においてはほとんど異性化能を示さなかった。これらのことから,両触媒中で形成される複合酸化物は本質的には異性化能を支配する因子とは考えられなかった。
-A12O2-M。O2-CQO触媒の水素還元とESR測定結果からA12O2-MoO3-CoO触媒においては,A12O2-MoO,触媒より反応性の高い酸化コノミルトを含む活性点が形成され,1-ブテンからの水素の引き抜きを容易にするものと考えられる。

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