1974 年 1974 巻 12 号 p. 2340-2345
パルスポーラログラフ法を用いて,タストポーラログラフ法との比較による基礎的研究として,泳動電流,極大現象,反応電流,吸着波などいくつかの例について検討した。
パルスポーラログラフ波の限界電流値は,拡散律速の場合系の可逆度にかかわらずタストポーラログラフ法にくらべ各種制滴下時間について2倍から6倍に増加したが,反応電流の場合,約10%程度増加するにすぎない。
パルスポーラログラフ波は泳動電流の影響で限界電流の立ち上がりにピークを示すが,直流ポーラログラフ波の極大現象の影響を受けにくい。吸着波(前置波,後置波)はパルスポーラログラフ波に変則波を生じ,パルスポーラログラフ波は吸着現象に影響されやすいことが推定される。
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