日本化学会誌(化学と工業化学)
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酸化塩化ジルコニウム・八水和物の熱分解による初期脱水の反応機構
菊地 昌枝
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1974 年 1974 巻 12 号 p. 2346-2350

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抄録

ZrOCl2・8H2Oの初期脱水の反応機構に関して,等温熱分解とX線回折により研究を行なった。50。Cから66,5。Cの範囲においては2分子の三座配位の格子水が脱水の第一段目に失われて,つづいて四座配位の格子水1分子が失われる。3個の格子水が失われたのち,熱分解速度は遅くなるが結晶構造はいちじるしく変化する,66.5。c以上ではおそらく塩化水素を組成するような化学反応と脱水が併発するように思われる。
第一段目に失われる2分子の三座配位水の脱離の活性化エネルギーは12.9kcal/molであった。

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