日本化学会誌(化学と工業化学)
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NO3型低誘導放射能イオン交換樹脂を用いる亜鉛中の金の放射化分析
広瀬 昭夫石井 大道
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1974 年 1974 巻 12 号 p. 2351-2355

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抄録

亜鉛中の微量の金をイオン交換樹脂を用いて分離したのち,樹脂に捕捉したまま放射化し,簡単な化学処理を経て定量する方法について研究した。
硝酸,塩酸の9:1混合溶液で溶解した試料を小型のCl型強塩基性陰イオン交換樹脂柱に通して金のみを吸着させて分離した。つぎに,照射後の不必要な誘導放射能を下げるため,0,2N硝酸で洗浄して樹脂をCl型からNO3型に換え,中性子照射した。照射後は0,5N塩酸で樹脂を洗浄して,妨害となる82Br,24Naなどを除去したのち,樹脂のままγ線スペクトをを測定して金を定量した。
本法の金の回収率は約98%,濃縮係数は2,2×107,99.999%亜鉛中の金の定量結果は1~2PPb,空試験値は平均0.05ngであった。

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