日本化学会誌(化学と工業化学)
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芳香族スルホン酸とリン酸の混合物を触媒とずるトルエンの硝酸によるニトロ化
亀尾 貴真鍋 修
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1974 年 1974 巻 12 号 p. 2396-2399

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抄録

トルエンの硝酸ニトロ化において大きなp/o値と高いモノニトロ化収率を得る目的で,フルベンゼンジスルホン酸とリン酸を混合溶解した混合酸を触媒酸として用いてトルエンを硝酸でニトロ化することにより,高いp/o値と高収率を得ることができた。この混合酸を触媒とするニトロ化の反応条件をいろいろ検討した結果,m-ベンゼンジスルホン酸:リン酸=1:2.5~3.5(重量比),混合酸中の水分1.0~1,5%の混合酸とトルエンの混合物中に0~2。Cで混合酸重量の1/15以下の98%硝酸を滴下しニトロ化することによりp/o値1,59のモノニトロトルエンを碓酸に対して95%取率で得ることができた。また,m-ベンゼンジスノレホン酸以外の芳香族スルホン酸も醗と混合レて用いることにより同等の結果が得られることがわかった。すなわち,トルエン-2,4-ジメルホン酸;リン酸(1:3),ニトロベンゼンスルホ酸(ベンゼンスルホン酸のニトロ化物):リン酸(1:2)め混合酸を触媒として使用した結果,モノニトロ化物のp/o値および収率はそれぞれ,1.57,94%,1.47,97%であった。

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