1974 年 1974 巻 12 号 p. 2400-2406
3,4,6-トリメトキシカテコール[2]を硫酸ジメチルで部分メチル化すると,2,3,5,6-テトラメトキシフェノール[3]と塩化鉄(III)溶液により容易にベンゾキノン[8]に酸化される2,3,4,6-テトラメトキシフェノール[7]を生成する。[3]をイソプロピルエーテル[12]に誘導し,[12]を無水エ-テル中でFriedel-Crafts反応によりアセチル化すると2-ヒドロキシ-4-イソプロピルオキシ-3,5,6-トリメトキシアセトフェノン[14],1-アセトキシ-2,3,5,6-テトラメトキシベンゼン[10]と1-アセトキシ-2-エトキシ-3,5,6-トリメトキシベンゼン[15]を生ずることがわかった。
[14]を置換塩化ベンゾイルと作用させ,安息香酸エステルに導いたのち,Baker-Venkataraman転位反応により2-ヒドロキシ-4-イソプロピルオキシ-3,5,6-トリメトキシ-ω-アロイルブセトフェノンレ[20]を得た。[20]を酢酸中で酔酸ナトリウムを用小て閉環させ,7-イソプロピルオキシ-5,6,8-トリメトキシフラボン[21]に導いた。[21a,b]はパラジウム-炭素による水素化分解で4'-ヒドロキシフラボン[22a,b]を生成する。[22a,b]および[21c,d]をアセトニトリル中で無水塩化アルミニウムを用いて部分脱アルキル化反応を行ない目的のフラボン,スダチチン[1a],デメトキシスダチチン[1b],ヒメノキシン[1c]とネバデンシン[1d]を得た。
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