日本化学会誌(化学と工業化学)
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酸化銅(II)および酸素存在下での安息香酸無水物とベンゼン,ナフタレンとの反応
山内 慎司西本 博藤井 修冶
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1974 年 1974 巻 5 号 p. 920-923

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抄録

酸化銅(II)存在下での安息香酸無水物とペソゼン,ナフタレンなどの芳香族溶媒との反応に対する酸素の影響について溶媒との反応に注目して検討した。
ベンゼン溶媒の場合には,溶媒との反応および銅塩自身の反応の生成物である安息香酸フェニル+フェノールの収率は,仕込空気圧とともに増加し,3atm付近で最高値26.1m1%(260℃,3hr,酸化銅(II)/安息香酸無水物=1(モル比))に達したのち減少した。一方,ナフタレン溶媒の場合には,溶媒との反応生成物である安息香酸β-ナフチルの収率は,1atmで最高値13.9mol%(250℃)に達したのち減少した。
これらのことから,比較的低い空気圧(1atm以下)では銅塩自身の反応よりも溶媒との反応が主であることが明らかとなった。

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