日本化学会誌(化学と工業化学)
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N,N-ジメチルホルムアミド-水系におけるクロロピリジン類の電気化学的挙動
丸山 正生村上 和雄
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1975 年 1975 巻 12 号 p. 2119-2126

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抄録

N,N-ジメチルホルムアミド(DMF),DMF-水系における5種のクロロピリジンとピリジンの電気化学的挙動を直流,交流ポーラログラフィー,サイクリックボルタンメトリー,定電位クーロメトリーにより検討レ,脱塩素反応とその速度論的パラメーター,電極反応機構を研究した。
観測されたポーラログラフ波はピリジン核の還元波と分子中の塩素数に等しい脱塩素波とである。脱塩素波はすべて二電子波であり,また,ピリジン核の還元波はDMF系では,,すべて一電子波であり,DMF-水(1%以上)系ではすべて二電子波である,DMF系における脱塩素の過程を定電位電解と紫外吸収スペクトルから明らかにした。
サイクリックボルタンメトリーにより求めた脱塩素反応の速度論的パラメーターは,電極反応速度定数々,=(0.72~1.20)x105cm,s-1,移動係数α=0.1~0.2であった。脱塩素反応が完全な非可逆過程であるのでこれらの値はほぼ妥当と考えられる。

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