日本化学会誌(化学と工業化学)
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Print ISSN : 0369-4577
開裂に対する理論と不飽和炭化水素への適用
高木 勉大岩 正芳
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1975 年 1975 巻 12 号 p. 2127-2131

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抄録

質量スペクトルの開裂様式を考察するため,励起状態を考慮に入れ,次式で示すパラメーターΔHを考えた。
ここで,H,およびH,はそれぞれ生成系および励起状態にある始原系のエンタルピーを示す。
その結果,ΔH+の大小関係が開裂イオン分布に対応し,ΔH+またの小さい値をもつイオンへの開裂が優先的に生することが明らかになった。すなわち,この取り扱いにより,不飽和炭化水素の質量スペクトルを半定量的によく説明できる。

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