日本化学会誌(化学と工業化学)
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樟(Cinnamomum Camphora Sieb.)の葉のリグナンの研究
高岡 大輔高松 信子佐伯 幸子河野 慶子中岡 ちはる広井 満
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1975 年 1975 巻 12 号 p. 2192-2196

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抄録

樟は葉精油の主成分により5種類にわけられる。そのうちでテルペン系化合物を精油の主成分とするものは,葉に多量のリグナン類を含むが,サフロール(C5-C3化合物)を主成分とするものはほとんどリグナンを含まない。主成分はジメチルマタイレジノール[1]で,そのほかにジメチルセコインラリシレジノール[2],クスノキニン[3],クスノキノール[4],シンナモノール[5],ヒノキニン[6]を含む。このうちで[1],[2]は天然に見いだされたのは最初であり,[3],[4],[5]は新物質で,これらの構造について報告する。

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