1975 年 1975 巻 3 号 p. 469-472
窒素定量法の一つであるミクロKjeldah1法に対し,ホスフィン酸を主体とした還元前処理剤を使用して改良を加えた。すなわち,Kjeldah1分解前に試料を濃硫酸に溶かし,ホスフィソ酸ナトリウムを加え,ミクロバーナー上で30分間加熱前処理するだけで,ほとんどのニトロ,ニトロソ,アゾおよび酸ヒドラジドなどの化合物中の窒素を分析す為ことができた。しかし,硫酸中での還元剤の使用には限度があることがわかったので,ホスフィソ酸を非酸化性酸溶媒中で温和な条件下で処理することにより適用範囲を広げ,さらに亜鉛末を共存させ還元力を増し,結局,ホスフィγ酸酢酸一塩酸亜鉛アマルガム系で前処理することにより,ニトロ,ニトロソ,アゾ,ヒドラジン誘導体,およびいままでの改良法では分析困難とされてx, 1 ,ヘテロ環内に窒素一窒素結合を有する数種の化合物の分析も可能となった。しかし,アミノピリンに対してだけは,いまだ不十分な結果しか得られなかった。
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