日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
ジイミダートからポリ(N-カルボンイミドイルアミドラゾン)およびポリ(1H-1,2,4-トリアゾール)の合成
安藤 能久倉林 正弘
著者情報
ジャーナル フリー

1976 年 1976 巻 12 号 p. 1919-1925

詳細
抄録

ジイミダートとヒドラジンの等モル溶液を60℃に加温すると重縮合反応で新規ポリマー,ポリ(N-カルボンィミドィルアミドラ)が得られた。このものを,5,-3加熱すると脱アンモニア環化してポリ(1H4,2,4-トリアゾール)を与えた,また重縮合に引きっづき液温を約160℃に昇温すると-段階で高重合度の最終ポリマーが得られた。
従来このポリマーは合成経路が煩雑で性質もあまり知られていなかったが,本方法で得られたものはすぐれた耐溶媒および耐薬品性を示し,400℃以下では顕著な重量減を示さなかった。Rがp-フェニレン<m-フェニレン<ポリメチレン(C4→C10)の順に成形性がよくなり,ヘキサおよびオクタメチレンのものは強靱な被膜やフィルムを与えた。オクタメチレンのものを乾式紡糸して弾力のある繊維を得た。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top