日本化学会誌(化学と工業化学)
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酸化ストロンチウムマンガンランタン(La1-xMnSrxO3)による一酸化炭素の接触酸化
清水 崇森若 幸弘
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1978 年 1978 巻 11 号 p. 1462-1466

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抄録

La1MnS03に対し,0<劣<1の範囲でストロンチウムを添加して触媒を合成し,酸化炭素酸化反応,X線回折,酸素吸着などを行なって,触媒活性に対するストロンチウム添加量の影響について検討した。
X線回折の結果,尊3ゆ=0.8までペロブスカイト相は維持されており,鍔の増加とともにunit-cellvolumeは減少した。化学分析の結果得られる示性式はx=o.7~0.8で酸素欠陥型を示し,この範囲でCO酸化活性は極大を,可逆吸着酸素量は極小を示した。また,pH=7.3以上の酸化力をもつ表面過剰酸素は(100)面を仮定した表面に存在するMn4+とよい対応関係にあった。また,CO酸化反応の次数は酸素分圧にほぼ0.5~0.8次,-酸化炭素分圧については,可逆吸着酸素量の少ないところで1次,多いところで0.5~1次であった。
以上の結果から,酸素空孔がCO酸化反応の活性化に寄与しており,表再での金属-酸素間の結合エネルギーの差に起因する欠陥構造がCO酸化活性の重要な因子になっていると推定された。

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