抄録
Heyr。vsk夕-F。rejt型オシロポーラログラフを試作,改良し,鉛(II)-ポリアミノポリカルボン酸系の電極反応機構の解明に適用した。試作装置の交流加電圧は10~2000Hzの間で連続して可変でき,ひずみとか雑音のない安定で良好なポーラログラムが得られた。鉛(II)とポリアミノポリカルボン酸(nta,edta(OH)2,ttha,edta,dtpa,Cydta)系のポーラログラムには,錯体の切れ込み"Cut-in"が還元過程にのみ生じた。これらのCut-inの電位は周波数に対して,錯体の安定度定数が大きいときの方が影響を受けやすく,逆にCut-inの高さは安定度定数が小さいときの方が影響を受けやすいことが判明した。錯体め還元の反応速度定数k°aが松田の式により求められた。この麗は配位子のΣpK乞(K彦:酸解離定数)と相関関係があり,Σp瓦の増加とともに大きな値をとる。反応速度定数k°Aはつぎに示す配位子の順序となった。ntaedta(OH)Kcydtadtpaedtattha。鉛(Ir)-ttha系では錯体のbut-inはpHにより,電位,高さともに影響を受け,pHが5以下ではPbH,L3騨,5以上ではPbHL3備の還元が起こっていると推定される。分析への応用の-例として,鉛(豆)と共存するビスマス(III)のtthaによる分析法を示した。