亜鉛の析出および溶解の電極反応過程を界面インピーダンス法により検討した。硫酸亜鉛水溶液における電極反応は吸着過程を含む電荷移動(Zn2++2e-⇔Zn)過程が律速であった。亜鉛酸アルカリ水溶液におけるカソード反応はZn(OH)42-への電極界面への拡散過程が律速であり, 一方, アノード反応は電極表面に蓄積した中間生成物質である水酸化亜鉛のZn(OH)42-への溶解過程が支配的であった。温度の上昇により,電荷移動抵抗および拡散抵抗は減少し,反応速度は増加したが, 電極反応の律速過程には影響を与えなかった。なお亜鉛の電極反応は硫酸亜鉛水溶液では±10mV, 亜鉛酸アルカリ水溶液では±5mV以上の過電圧で, 電荷移動過程が律速であった。
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