1982 年 1982 巻 10 号 p. 1638-1644
Levoglucosan(1, 6-anhydro-R-D-gluqopyranose) および levomannosan(1, 6-anhydro-8-D-manno-0pyranose)のヒドロキシル基を種々の概換基に変えたモノマーのカチオン開環重合性および得られたポリマーの構造と物性について研究した。Tri-O-benzyllevoglucosanからは,五フッ化リンのほかにフくミッ化ニオブ(V),シッ化タンタル(V),2-ヨードプロパンーヘキサフルオロリン酸銀塩触媒も立体規則性のデキストラン誘導体を与えた。Tri-0-methy1-およびtri-O-ethyllevoglucosanは大きいヵチォン重合性を示したが,tri-O-(2-butenyl)leva,glucosanは重合性をもたなかった。レボグルコサンの2-位のヒドロキシル基をN-トシルアミノ基で置換したモノマーは,カチオン触媒でオリゴマーを与えた。Tri-0-methyl-およびtri-O-ethyllevomanosanは高い重合性を示したが,2,3-O-benZylidene-Ievamannasanの重合性はきわめて低かった。この結果,1,6-アンヒドロ糖誘導体の重合性におよぼす2-位の置換基の影響が大きいことがわかった。poly(tri-O-methyl-およびethyllevoglucosan)とpoly(tri-O-methyllevomannosan)は高い結晶性を示した。
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