1985 年 1985 巻 9 号 p. 1728-1733
現在ツツジ科植物から単離されたGrayanotoxin類は50余種におよぶが,G-1,G-IIIを除けばいずれも微量成分である.したがってこれらの成分の活性試験などは十分に行なわれていない。そこで今回G-1およびG-IIIからこれら微量成分への変換を検討した。酢酸メタノールによってG-IIIのC-100Hのみを脱水しG-IIに変換し,塩酸-メタノールによってiso-G-IIへ,無水硫酸銅-ジオキサンによってC-10OH,C-160Hが脱水さin,G-VII,G-VIIIへ変換できた。またG-IIIの3,6,14,16-テトラアセタートの硫酸銅による脱水は1(5),10(20)-ジエン体を生じた。一方,天然物として,3-オキソ体(G-V),3,6-ジオキソ体(G-XVII)が単離されている。G-IIIを酸化クロム(W)酸化すると3,6-ジオキソおよび3,6,14vトリオキソ体の混合物を生じるが,NBS酸化するとG-XWを生じ,炭酸カルシウムを添加しNBS酸化するとG-Vが得られた。またG-IIIを亜臭素酸ナトリウムで酸化すると3,6vジオキソ体が得られた。
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