人間ドック (Ningen Dock)
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原著
健診受診者におけるBioelectrical impedance analysis法による推定内臓脂肪面積と臨床指標の関連
岸本 正実田中 清福田 美由紀桒原 晶子小川 蓉子栗原 由衣小柳 昌代前田 碧木戸 詔子藤原 陽子大上 圭子南出 良子佐藤 哲也宮脇 尚志
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2009 年 24 巻 3 号 p. 665-672

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抄録
目的:内臓脂肪面積の評価にはCT法が標準とされているが,メタボリックシンドロームが疑われる者すべてにCT検査を行うのは現実的ではない.そこで我々は,スクリーニング検査としての bioelectrical impedance analysis(BIA)法機器利用の可能性を検討した.
方法:一般企業の定期健診において,男性社員139名(49.6±9.7歳)を対象とし,一般向けに市販されているカラダスキャンHBF361の改良型を用いて,体脂肪率,推定内臓脂肪面積を測定した.なお同日に採血も行い,この結果を体組成測定結果と比較し,機器の有用性を検討した.
結果:体脂肪率・推定内臓脂肪面積と,血圧・血液検査結果とは有意な相関を示し,特にGPTとTGに関してはおおむねr=0.4以上の中等度の相関を示した.次に,対象者を推定内臓脂肪面積が50cm2と100cm2を境にした3群と,体脂肪率が15%,20%,25%を境とした4群,という2種類の分類を行い,各群間での臨床検査値を比較したところ,いずれの分類でもこれらの高い群では臨床検査値も悪化という結果であった.また体脂肪率が20%以上では,推定内臓脂肪面積がより急峻に増加した.
結論:現在特定健診で用いられている腹囲測定は誰にでも測定ができて簡便である一方,測定者間誤差が大きい,腹部の露出などの問題点もあるため,BIA法による体組成測定の併用によって,さらに精度よく簡便にハイリスク者を予測できることが考えられる.
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© 2009 公益社団法人 日本人間ドック学会
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