2011 年 25 巻 5 号 p. 844-847
脳ドックで遭遇することはごくまれである神経膠芽腫を,脳ドックにおいて発生早期と考えられる段階で脳実質内腫瘍と診断し,治療の場に結びつけることができた症例を経験した.診断の根拠となったMRI画像を提示し,症例報告とした.脳ドックの受診者への結果説明と結果への対応について,正確な診断および発見される病変の質に応じた対応の仕方とともに,関わる疾患の重篤性の故に受診者への心理的な配慮の重要性についても述べ,当院で運用している方法を具体的に紹介した.