抄録
目的:乳房MRIの結果と,マンモグラフィ(MMG),超音波検査(US)の結果を比較し,検討したので報告する.
対象と方法:2009年7月1日から2010年3月31日までにMRIを施行した52例を対象とし,乳がん18例のMMG・US・MRIの検査結果について検討した.
結果:MMG陰性だが,USで指摘され,MRIで多発乳がんが疑われた症例が1例あった.また,USで描出困難な症例が3例,MMGやMRIで病変が認められ,大きさの小さな病変や非浸潤性乳管がん(DCIS)であった.MRIではUSで描出できなかったsatellite病変が4例検出され,satellite病変の検出能は高いと考えられる.数例の拡散強調画像(DWI)にてADC値(10-3mm2/sec)の測定を行った.結果は乳がん0.964,0.908,正常・良性2.359,2.097であった.
結語:MRIは,MMGやUSでは描出困難なsatellite病変,DCISも検出可能であり,乳がんに対しての検出能が高いと考えられた.MRIのDWIにてADC値を測定することで健診として十分活用でき,診断精度の向上も期待できる.